オーストラリアで車を買うには
オーストラリアで車を運転する場合には各州の法律に従う必要があり、車を所有する場合も同様に州政府の決まりに従う必要があります。留学生やワーキングホリデーの方が新車を買うケースは稀ですので、ここでは中古車を購入する際に必要な手続きなどについてご紹介します。
中古車をどこで買う?
オーストラリアで車を購入する方法は大きく分けて2通りあります。オークションという購入方法もありますが、留学生やワーキングホリデーの方たちには、あまり一般的ではないのでここでは中古車ディーラーと個人売買で車を購入する際にどのような違いがあるのかを以下に示します。
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中古車ディーラー |
個人売買 |
| 法的な安心感、ディーラーは州の法律(クーリングオフ期間や保証)に従う必要があり、トラブル時の対応が比較的しっかりしている。 | 価格が安いことが多い。ディーラーと比べると仲介手数料、中間マージンがないためやすく車を購入できる。 |
| 保証付きの車両が多い、州によって異なるが一定期間の中古車保障(Statutory Warranty)が付くことがある。(例:QLD州で車齢10年以下、走行距離16万km以下なら3か月/5000kmの保証など)。 | 交渉次第でさらに安くなる可能性がある。個人相手なので値下げ交渉しやすい。 |
| 名義変更、車両の登録、RWCのサポート 自動車登録(Rego)や名義変更,RWC(安全検査証)などの複雑な手続きを代行してくれる。 | すぐに購入できることも。急いで売りたい人が多くディーラーと比べてスピーディーにとりひきができる。 |
| 整備積みの車両が多い。ディーラーは通常、自動車の販売時に車両点検・整備をするため故障のリスクがやや少ない。 | トラブルのリスクが高い。事故車や故障車でも正直に申告しない売主もいる。 |
| 個人売買よりも高めの値段設定。ディーラーは整備・保証付きの分、同じ車種・年式でも価格は高くなりがち。 | アフターサポートがない。個人売買は、ディーラーで自動車を購入するのとは違い保障などはなく、自動車が購入してすぐに壊れても修理費は自己負担。 |
| 販売員によって押し売りもある。知識がないと不要なオプションや高金利の自動車ローンを進められることもある。 | 手続きがやや複雑。名義変更、車両の登録、自動車保険などをすべて自分でやる必要がある。 |
| 保証内容に制限あり。保証対象となる部品が限られていたり、走行距離や期間で制限されている。 | 詐欺やローン付き車両のリスク。PPSR(車両履歴)チェックを怠ると、ローン未払い車を買ってしまう危険性あり。 |
| 保証内容をよく確認する。「Statutory Warranty」なのか、「Extend Warranty(延長保証)」なのか明確にし、保証対象、除外事項、期間を必ず確認する。 | 可能であれば地元の人や信頼できるコミュニティ方購入する。(例:日経コミュニティ)。 |
| 通常ディーラーで自動車を購入する際はRWC(Roadworthy Certificate)を所得済。ただ念のため確認。 | RWC(Roadworthy Certificate)の有無。販売時にRWCがついているかをチェック。なければ登録できない場合もある。 |
| Rego(登録)の残り期間を確認。登録がいつまでなのか、有効期限が残っているか確認。登録費用は年間数百ドルかかるので重要。 | Rego(登録)の残り期間を確認。登録がいつまでなのか、有効期限が残っているか確認。登録費用は年間数百ドルかかるので重要。 |
| 事故歴、メーター巻き戻しの確認。ディーラーでも100%安心とは限らない。PPSR(車両履歴)チェックを推奨。 | PPSR(車両履歴)チェックをして自動車の状況を調べる。 |
| 購入前に見積もりをもらう。Drive Away価格(すべて込みの価格)かどうか必ず確認。諸費用が別途かかることがある。 | 書類は必ずコピーを取って保管。SNSや掲示板を利用する場合は、必ずやりとり履歴を保存。現金取引を避ける。(できれば銀行振り込み) |
オーストラリアの道路を使用するには
オーストラリアの道路を使用するためには、車両登録(Vehicle Registration)をする必要があります。単にRegistration(レジストレーション)と呼ばれたり、さらに短縮して、Rego(読み方は「レゴ」ではなく「レジョ」に近い)とも呼ばれています。レジストレーションの費用は州によって異なりますが、年間約$700程度か場合によってはそれ以上かります。中古車の中にはレジストレーションが切れているものもあります。レジストレーション付きと表示されていても、残存期間が何か月なのかが重要ですのでしっかり確認しましょう。
また、車両登録のためには、車が “道路での使用に適した”(Roadworthy)状態である必要があります。オーストラリアには日本のような車検制度はありませんが、名義変更の際などに日本の車検のような点検が必要となることがあります。Roadworthy は日本人の間では「ロードワーシー」と呼ばれていますが、英語の発音ではthは濁りますので、どちらかと言えば「ロードワージー」の方が近いです。Roadworthy Certificate(検査証明書)のことを略してRWCと表示されることもあります。州や条件によってはRWCが無くても名義変更ができる場合もあります。中古車を購入する際には、RWCが含まれているのかどうかを確認する必要があります。場合によっては、本体価格が格安でもRWCを取得するために高額の修理費用が必要となることもあります。
車両登録や名義変更などの手続き、費用は各州によって若干異なります。
州ごとの制度の違い
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オーストラリア首都特別地域Australian Capital Territory (ACT) |
詳しくは、ACT政府(Road Transport Authority)公式サイトをご確認ください。
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ニューサウスウェールズ州New South Wales (NSW) |
詳しくは、NSW政府 Driving in NSW 公式サイトをご確認ください。
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ノーザンテリトリー(北部準州)Northern Territory (NT) |
詳しくは、NT Driving and Transport公式サイトご確認ください。
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クイーンズランド州Queensland (QLD) |
詳しくは、QLD Department of Transport公式サイトでご確認ください。
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南オーストラリア州South Australia (SA) |
詳しくは、SA Driving and Transport‘公式サイトでご確認ください。
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タスマニア州Tasmania (TAS) |
詳しくは、Tasmania Transport Service公式サイトでご確認ください。
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ビクトリア州Victoria (VIC) |
詳しくは、VIC Road公式サイトでご確認ください。
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西オーストラリア州Western Australia (WA) |







