QLD州ブルーカード・システム

オーストラリアで子供と接する仕事に従事する際には、”Working with Children Check” と呼ばれる手続きが必要となります。各州ごとに呼び名やルールが若干異なり、クイーンズランド(QLD)州ではブルーカードシステムと呼ばれています。幼稚園や学校のボランティアやインターンシップでも、プログラムに参加する前にブルーカードを取得する必要があり、留学生やワーキングホリデーの方も例外ではありません。

ブルーカードシステムとは

ブルーカードシステムは、子供たちがチャイルドケアや教育、スポーツ、文化活動など、彼らの成長に必要な活動に参加したり、福祉サービスの提供を受ける際の、安全で支援的な環境作りに貢献することを目的としています。 

ブルーカードシステムは以下の3段階からなるシステムで、過去、現在、未来のリスクについて考慮されています。ブルーカードを取得してしまえば終わりというわけではなく、ブルーカードの取得はこのシステムの最初のステップにすぎません。

  • ブルーカード・スクリーニングと呼ばれる選別により、対象者の過去の情報から子供と接する仕事をするのにふさわしいかどうかを判断します。
  • ブルーカード所持者が罪を犯した場合などに、子供たちを守るための処置が取れるよう継続的なモニタリングが行われます。
  • 子供に関わる組織に対し、リスク管理戦略を構築・実施するよう要請することにより、将来的なリスク軽減を目指します。
子供たちとお絵かきするチャイルドケアスタッフ

ブルーカードが必要となるケース

子供に関わる組織や組織に属する従業員、ボランティアスタッフ、訓練生はブルーカードの取得が義務付けられています。ここでは主に、留学生やワーキングホリデーの人に関係しそうなケースに絞って話を進めます。 

以下に当てはまる人はブルーカードの取得が義務付けられています。

  • 学校、幼稚園、チャイルドケアセンターなどで雇用された場合および、ボランティア、インターンシップなどで働く場合
  • 子供向けのスポーツクラブやレクリエーションのスタッフ(ボランティア、インターンシップも含む)として継続して働く場合(連続8日未満の場合や定期的なものでなければ不要)
  • オペア(Au-pair)、デミペア(Demi-pair)として子供の世話やベビーシッターなどを行う場合(友人の子供の世話などの場合は不要)

ブルーカード申請

子供に関わる職業の有給の従業員(paid employee)の場合は、ブルーカードを申請すれば、発給を待たずに業務を開始することができますが、ボランティアスタッフや訓練生の場合は、ブルーカードを受け取るまで活動をすることができません。ブルーカードの申請から発行までは28日間以上かかる場合がありますので、申請は余裕を持って行いましょう。ただし、まだ働く組織が決まっていない段階ではブルーカードの申請はできません。

申請料

ブルーカード申請料/更新料は以下の通りです(2025年10月現在)。

  • 有給の従業員(Paid employee)の場合: $104.70
  • ボランティア、学生/訓練生の場合: 無料
小学校の教室

各州の “Working with Children Check”